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曳航の難しさ

 本日、千葉県犬吠埼南約30キロ沖で、台船を曳航していた引船が転覆したことを伝えるニュースを確認しました。いまだ、お二人が行方不明とのことですが、どうにか無事であってほしいと願っております。

 本日のニュースを知り、あらためて「曳航はとても難しいもの」と思い知らされた感が致します。

2017年1月13日のblog(引船の転覆について一考察)では「曳航索の巻揚機の据え付けが、プロペラの真上に近いほど、左舷側又は右舷側への傾斜・転覆が生じにくい」と記しましたが、これは「曳航索の巻揚機の据え付けが、プロペラの真上から遠いほど、左舷側又は右舷側への傾斜・転覆が生じやすい」ということでもあります。本日のニュースにおける引船につきましても、曳航索の巻揚機の据え付けが、プロペラの真上ではない可能性があります。仮にそうだとしますと、本日のニュースによれば、本日の午前9時半頃には当該引船の舵の調子が悪かったようですから、当該引船は、索張力によりほぼ定常的に左舷側又は右舷側に傾斜しつつ波により横揺れをし、そのような状況の中、波の作用から更に大きく傾斜・転覆に至ってしまった可能性も、現段階では否定できません。

 より正確な状況がわかるような報告等が待たれます。


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